このHolistic Education Reviewは、これまでのホリスティック教育に関する３つのジャーナル、The Holistic Educator Newsletter (HEN)、The Holistic Education Review、Encounter: Education for Meaning and
Social Justiceの精神を受け継いだものです。
2019年10月24～26日、韓国安養（アニャン）市にある京仁教育大学京畿キャンパスで行われた第7回アジア太平洋ネットワーク・ラウンドテーブル会議に、日本から本学会メンバーが声をかけあい、学生たちも含めて10名程度で一緒に参加してきました。韓国の先生方が打ち出したテーマが「Holistic Education for
Peace」ということがわかった時から、この平和への切実なメッセージにどう応えるかを考え続けることになりました。日韓関係の政治的な状況が悪化の一途をたどり、歴史的なことを振り返る様々な要請に対する日本の中での「無視」に近いような状況は、何度も過去のことを言われて嫌気がさしているという日本の市民の反応がよくわかりますが、韓国に暮らす人々にとってはそれがとても寂しくもあり不誠実な態度に見えてしまいます。私の祖父母や両親の親戚たちが暮らす韓国も、私が生まれ育った日本も、両方ともかけがえのない大切な場所です。その両方に暮らす人々のことを考えた時、これまで開かれた国際学会に参加するのと同じように個人的に行きたい人が行けばいいということではなく、日本のメンバーからのまとまった形での何らかの応答が必要であることが、私には身に沁みてわかりました。
そんないろんな思いが交錯する中、初日のフィールドツアーに参加しました。安養市内で先進的な取り組みを行っている小・中学校を3か所訪問しました。ホリスティック教育の日本と韓国の歴史を紐解くように、最初に学校の森の実践が行われている現場を見ることができたことはとても貴重でした。休憩時間森の中で遊んだり、落ち葉をひろって課題をしたり、日本語・英語・韓国語が混じり合う中で子どもたちや先生方と交流しました。また、2か所目の小学校では、子どもたちだけでなく、保護者の方々の協力のもと、スクールツアーが行われました。私のグループを担当してくださった保護者の方は英語が大変堪能で、韓国の教育のあり方や課題など詳細に説明してくださいました。バザーの会場を楽しむ時間もあり、その場を離れがたくなるような温かいもてなしが続きました。3か所目の中学校も、ゆったりとした校内のスペースや木のベンチが印象的なすてきなところでした。
2日目の午前中は、ミラー先生の基調講演でスタートしました。「The Tao of Teaching and
Learning」という内容で、Taoismの思想的な背景を考察しながら、ホリスティック教育に必要な点を提示してくださいました。学食でおいしい韓国ランチをみんなで食べ、午後からは分科会発表です。今回は日本の大学に留学されていた先生方を中心に日本語セッションの提案があり、韓国の先生方と日本の参加者が中心の分科会となりました。韓国の先生方はご自身の研究を大変わかりやすく日本語で説明してくださいました。日本ではなかなか情報が得られない韓国の民主市民教育や全人教育など、大変いい勉強になりました。日本からの共同発表では、2019年度に行われた本学会の研究大会の報告を行いました。これまでの両国の交流や歴史を振り返り、次世代につなぐことを意識したものになったと思います。
3日目も分科会が続きました。全て英語でのセッションで、タイにおける地域と協働した文化遺産学習についての発表、コネクションプラクティスのワークショップ、マレーシアの大学におけるライフスキルプログラムのワークショップに、私は参加しました。それぞれ地域との協働のあり方や自分の感情と向き合うワークの方法など、自分の研究や実践に取り入れたい点も多く、発表者や参加者との意見交流も活発に行われました。
秋の紅葉と常緑樹の緑のコントラストが大変美しい韓国安養市での3日間でした。韓国の先生方とのつながりはもちろん、各国の先生方とも交流ができ、身心ともに大変満ち足りた時間となりました。今後も日本から多くの方々がこの会議に参加し、国際的なホリスティック教育の流れを実感して頂きたいなと願っています。最後に、韓国の大会委員長であり、日本側との連絡係を担ってくださったソンミンヨン先生に心より感謝致します。
●The 6th Roundtable Meeting of The Asia-Pacific Network for Holistic Education: International
Conference & Doshisha Well-being Research Center International Forum of Contemplative Education
27-29 March 2018
Doshisha University, Imadegawa Campus, Kyoto, Japan
Contemplation Practices in All Levels and Types of Education: Searching for the Meaning of Conscience in the Age of AI and Globalized Business
You are warmly invited to attend and participate in this inclusive gathering of educators from many realms of holistic practice. The conference will highlight a
diverse and inspiring range of approaches and presentation formats.
The Early Bird rate of $200 (USD) is in effect until July 1, 2017. Please note: After June 30, the Early Bird rate will no longer be available; the Regular rate
of $250 (USD) will be in effect from July 1 until September 1.
You may send an email requesting to be included on our contact list to:
Dr. William Greene (greenew@sou.edu) or Dr. Younghee Kim (kimy@sou.edu)
●The International Conference of Asia-Pacific Network
The 5th International Conference of APNHE on “Value Learning” will present teachers, researchers, students and individuals from universities, educational organization, both public and private
entities as well as research units with an opportunity to present research results and published academic papers on holistic education, thus contributing and enhancing the quality of research
in the field of holistic education internationally. Moreover, it will be a forum to build relationships between members of APNHE and to provide a platform for students, faculties and
researchers to present their work on holistic education, particularly value learning and to contribute to the APNHE journal.
Abstracts must be submitted no later than Friday, June 30, 2017.
Your abstract should contain 250 words. Do not feel obligated to use the full-allotted length. Relevance, novelty and clarity are what our members look for at our symposia. In order to
promote the Holistic Education focusing on Value Learning, overt commercialism should be avoided in the abstracts.
